始まりの記憶

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君が初めて僕を抱いた日、君は涙を浮かべて笑った。 幸せだ、て。 君がそう言って笑うから、僕も自然と笑顔になって。 この幸せはいつまでも続くと思っていた。 いつからだったか。 君が知らない香水の匂いを纏わせていたのは。 いつからだったか。 僕達の家に帰って来なくなる様になったのは。 いつからだったか。 僕達の家に知らない人を連れ込む様になったのは。 いつからだったか。 僕の心に穴が空いた様な空虚感を感じる様になったのは… 苦しい、くるしい、クルシイ。 誰か、助けて。
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