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傾いた月は心深く照らす
僅かな歪みさえも晒けだし
醜い欲望を眼前に…
無い月は安らかに病ませる
無様な姿さえも見えない
漆黒の闇に紛れて…
夕刻に垣間見る仮初のアナタ
ただ…虚ろにゆらゆら
手を伸ばして掴むは幻影
手を翳して拒むは陽炎
闇夜に浮かぶ仮初のアナタ
ただ…儚く佇む
声を上げても届かない想い
声を殺して塞いだ心
傾いた月は心深く突き刺さり
僅かな希望さえも掻き消し
絶望だけ残して…
無い月は冷たい空に浮かぶ
掴めない唯一の『 』は
白い息と暗闇に呑まれ…
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