教導隊

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「朧も香澄も久しぶりに緊張したろ?」 廊下に出てすぐに由宇が口を開く。 由宇が一番緊張していたように見える。 「教官…じゃない葛城さん変わってないから、昔に記憶が飛んでたよ。朧は?」 香澄もなんだかんだで、緊張していたようだ。 「私は特にそんなことは無かったが…あの笑い方はやめた方がよいと意見具申するかで迷ったかなぁ」 訓練生時代の隠語でグフ=葛城だった事を思い出したのか、ツボに入った2人は爆笑した。 荷物を置くのもあって10分後にPX(基地内売店)で待ち合わせにした。 この後は、早速訓練生との顔合わせと、そのまま訓練へ入る事になっている。 自室に荷物を置きベッドに腰掛ける。 訓練をどこから始めるか? そんな事を考えるが、考えが纏まらない。 今は考えることを放棄することにした。 …出たとこ勝負だ。 とりあえず、愛用のライフルVT-10と弾の入ったガンケースを持ってPXへ向かった。
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