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香澄はまだ来ていないようだが、由宇はいた。
由宇をPXで探すなら本売り場だと経験が自然と視線を向けていた。
…やはりエロ本売り場で立ち読みか。
「よう、お待たせ」
そう言って、由宇のエロ本を取り上げると、ラックに戻した。
香澄は怒らせると怖い。と2人して思い知った原因はエロ本だった。
由宇は大して気にしていないが、私には正直トラウマに近い。
ムシロと川の組み合わせはもう勘弁して欲しい。
「また、すまきにされて川に投げ込まれたいか?」
実戦を経験するまでで一番死に近かった経験だ。
私は親指を宿舎の方へ向ける。
指の先200m位の所に香澄が見える。
「あの時は、ヤバかったなぁ」
そう言って笑う由宇は大物だ。その根性は尊敬に値する。
場所を漫画コーナーへ移動し、香澄を待つ。
数分後には香澄は到着していた。
「お待たせ。由宇は読書に夢中かなぁ?」
…バレてたか。
「まぁコーラ1本で許す」
…大人になったなぁ香澄は…
妙な事で感心してしまう。
そのままPX内の喫茶店で今後の打合せに入る。
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