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スポッターの役目
0800時、講義室にて、訓練生は待機。
その指示は、朝食時に告げられた。
そして、時間通りに皆集まった。
「さて、本日最初の内容は、先日行った適正試験の結果発表です」
そう切り出したのは香澄だった。
…張り切ってるな。私にこのテンションは無理だ…
「白紙回答が2名。菅野君と岩沼君、両名起立」
そう言うと、香澄は二人を眺める。
「さて、本当に解けなかったか、意図的に白紙にしたかをまず聞きますか」
そう言うと、菅野から指差した。
「判りませんでした。正直間違い探しは苦手ですので」
…まぁ、向き、不向きはあるだろう…
香澄は続いて岩沼を指差す
「遊びに来てるわけではありませんので、意図的に白紙です」
…ほー。言うもんだ…香澄で無ければ無事だっただろうな…
香澄は岩沼の回答に微笑を浮かべる。
「遊ばない岩沼君は、講義後の訓練として、重装走破50キロを命じます。理由があってやってるんだ。勝手な自己判断は部隊壊滅を招くから、そうならないように今日のうちに君一人で死んでて」
…死ぬな…岩沼は…
岩沼の死亡フラグが立った。
ヒヨコには、香澄の危険性が十分に浸透した。
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