スポッターの役目

1/8

92人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ

スポッターの役目

0800時、講義室にて、訓練生は待機。 その指示は、朝食時に告げられた。 そして、時間通りに皆集まった。 「さて、本日最初の内容は、先日行った適正試験の結果発表です」 そう切り出したのは香澄だった。 …張り切ってるな。私にこのテンションは無理だ… 「白紙回答が2名。菅野君と岩沼君、両名起立」 そう言うと、香澄は二人を眺める。 「さて、本当に解けなかったか、意図的に白紙にしたかをまず聞きますか」 そう言うと、菅野から指差した。 「判りませんでした。正直間違い探しは苦手ですので」 …まぁ、向き、不向きはあるだろう… 香澄は続いて岩沼を指差す 「遊びに来てるわけではありませんので、意図的に白紙です」 …ほー。言うもんだ…香澄で無ければ無事だっただろうな… 香澄は岩沼の回答に微笑を浮かべる。 「遊ばない岩沼君は、講義後の訓練として、重装走破50キロを命じます。理由があってやってるんだ。勝手な自己判断は部隊壊滅を招くから、そうならないように今日のうちに君一人で死んでて」 …死ぬな…岩沼は… 岩沼の死亡フラグが立った。 ヒヨコには、香澄の危険性が十分に浸透した。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

92人が本棚に入れています
本棚に追加