92人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
狙いを定めて引き金を絞る。
……バスッ。
…指揮者の左ひざがはじける。
叫んでいるのだろう。口が動いている。
ボルトを引きさらに引き金を絞る。
…指揮者の右手がはじける。
壁へ移動しようと必死になっている。
ボルトを引きつつ支援者の潜む壁を観察する。
「動きはなし…か…」
呟きつつ、さらに引き金を絞る。
…指揮者の左手がはじける。
ボルトを引きつつ支援者の潜む壁を観察する。
「動きはなし…や!?」
…動いた。
支援者は機関銃弾をバラ撒きながら飛び出し、指揮者へ向かい走り出す。
それを確認すると、手が自動的に動いた。
狙い…引き金を絞る。
着弾…。
弾は支援者の頭に吸い込まれていった。
「支援者ヘッドショット」
ボルトを引きつつ、静かに告げる。
スコープは既に指揮者へ向いている。
「安らかに」
そう告げると引き金を絞った。
「指揮者ヘッドショット、香澄は由宇に連絡」
そう告げると排出した7つの薬莢のうち3つを拾い上げ胸ポケットにしまう。
…すまない……
この呟きは声になっていたのだろうか?
最初のコメントを投稿しよう!