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ガタン‥ゴトン…
汽車内に響く安定した音
眠りを誘うような心地良い揺れ
今は夜の暗闇の中
「二人とも…まだ寝てるさ‥」
オレ…ラビが起きた時、まだ仲間が眠っていた。
今までの戦いの疲れのせいか。どちらともとても気持ちよさげに眠っていた。
「まだの…目的地に着かないんかね…?」
椅子に座り続けて疲れた身体をほぐすために背伸びをしながら二人の寝顔を眺める。
目の前の座席に横たわりねむる「吸血鬼」と今まで忌み嫌われてきた男とオレにもたれ掛かり寝言で食べ物の名前ばかりを言う幼い顔立ちの白い髪の少年。
ー二人とも…子供みたいな寝顔さ~♪
くすくすと楽しげに笑いながら隣の少年の顔を見る。
子供のように口の端から涎を垂らして…とても気持ちよさげに幸せそうで。
「てか、子供か?アレンちゃんは…♪」
微笑みながら垂れてくる涎を拭き…彼の額に目を移す。
そして、頭をなでるように髪をかきあげじっと…オレはそれを見たんだ
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