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「…妊娠?!…赤ちゃん!…先生!それって、本当ですよね?!嘘じゃないですよね?!」
「はい…嘘じゃないですよ、間違いなく、妊娠されてます。
このまま、産科の方、受診されますか?」
「はい!します!します!お願いします!
…やったぁ!赤ちゃんだ!あたしの赤ちゃん!」
「嬉しいのは、わかりますけど、落ち着いてください、速水さん。」
はしゃぎ過ぎて、注意されてしまった。
「…産科に、カルテ回しておきますから、受付で、これ、渡してくださいね。
向こうで、妊婦さんに、必要な検査とかあれば、指示されますから。」
あたしは、もう舞い上がっていた。
さっきまでの体のしんどさなんて、なかったかのように、気分が爽快だった。
産科にいくと、他とは、雰囲気が、全然違う。
すごく温かくて、明るく、ふんわりした感じがする。
「…速水さん、速水千秋さん。」
「はーい。」
ドキドキしながら、診察室に、入っていくと、医師は女性だった。
「速水千秋さんね。…内科から、カルテいただきました。
おめでとうございます。」
「ありがとうございます!」
「元気のいい方ね。…内科で、聞いてもらったと思うけれど、これから、赤ちゃんが、無事に産まれてくるまで、私達が、様々なことを、フォローします。
そのためには、細かい情報が、必要なので、ちょっと、答えにくい質問なんかも、あると思うんだけど、答えて下さいね。
後、今日は、触診と超音波診断。体重・身長と、お腹の回りを測りましょう。」
初めてのことばっかりで、ドキドキした。
画面に映る、小さな小さな命を見て…嬉しくって、涙が出てきた…。
どうやって、家に帰ったか、よく覚えてない…。
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