100人が本棚に入れています
本棚に追加
結局はグチグチ言う私に仁はずっと付き合ってくれて、家まで送ってくれた。
それから私と仁が二人でいる事は、自然と増えていった。
仁の気持ちに答えたわけじゃないし、かなり中途半端ではあるけど…
でも優しい仁の隣は居心地が良くなっていた。
智久を好きなままの私を、仁は受け入れ続けてくれた。
友達の延長みたいな曖昧な関係は、それからしばらく続いてた。
二人の間に智久や愛の話はない。
代わりに千春や亮ちゃんの話。
それはそれで楽しいと思えてた。
でもね…、そんな甘えた関係に変化がきたのは、10月になってすぐ。
結局私はその時に、誰よりも先に愛を頼ってた。
あの気まずさなんか、気にならないぐらいに。
。
最初のコメントを投稿しよう!