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「あ、もう
人がいたんだ~」
その女は静かに戸を開けて入ってきた。見た目は腰の辺りまで伸びるクリーム色をしたロングヘアー。服装も正しく着こなしていて自分とは大違いだ。(マント着用)動き全てに気品が溢れている。たしか試験の時にも…
「あなた、
名前なんていうの?」
「――!」
突然聞かれた質問に戸惑いを隠せなかった。なんせ、名前を聞かれるなんて思わなかったからな…
「…他人に
名前を聞くなら
まず自分からだろ…」
「そうだよねぇ~
ごめんごめん。
私は
夏島弥生(なつしまやよい)。
あなたと同じ
ダイヤクラスだよ
さ、貴方のお名前は?」
「…桔梗…春遊」
「春遊君かぁ
珍しい名前だね。
しゅん君て
呼んでいい?」
……は?
「……ダメだ」
「どうして?
ほかに何て
呼べばいいの?」
なぜこいつはまともな呼び方ができないんだ。怒りをこらえつつもなんとか彼女を説得し「春遊君」と呼ばせることに成功した。
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