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入学式は特になにもなく
終わった。一言で表すなら校長の話が長かった、というぐらいだ。いいことは話しているのだかやはり長い、つくづくそう思う。この後はなにもなく学校にある寮に帰るだけだ。
「ねぇねぇ春遊君」
またか…出やがった…
「……」
「ねえったら!」
「うるせえなぁ
なんか用かよ?」
「なんかって……
用がなかったら
話しかけちゃ
いけないの?」
「……そんなわけじゃ
ねーけど…」
「春遊君ってこのアカデミア初めてでしょ?だから教えてあげようかなって…」
「べつにいらない…」
「なんですかその態度は!せっかく“先輩”が親切に教えてあげるって言ってるのになぁ…」
……?
せんぱい?
「先輩って?」
「実はこう見えても私、留年経験あるんだ…」
「そうなのか……」
「うん…だから貴方たちの一つ年上なんだ。」
確かに最初会ったときも
ダイヤクラスだとは言ったが同い年とは言ってないしな…
「……わかった、案内されてやるよ…」
「ほんとに~?じゃあ行こっ!!」
と言われたのも束の間、手を引っ張られて半ば強制的に連れ去られてしまった。
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