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「おやおや。よく来たね。」
小さくて優しいおばあちゃんが、まあちゃんとパパとママを出迎えてくれました。
「さぁさ。おあがり。ジュースがあるのよ。」
「本当?やったー。」
まあちゃんは森が怖かったことなんか忘れたように、跳びはねながらおばあちゃんの家に入ります。
さわさわさわ。
森が風に揺れます。
「今日は風が強いね…。森がさわさわと気持ち良さそうだ。まあちゃん、後でおばあちゃんと森にお散歩に行こうね。」
「…森、怖くない?」
「怖いことなんてあるもんか。森は優しいし、気持ちがいいよ。でもね、絶対に一人で入ってはダメ。森は小さな子どもが大好きだから、帰してくれないかもしれないからね。」
おばあちゃんはまあちゃんの顔を覗き込むようにして、そう言いました。
まあちゃんは、やっぱりちょっと怖いな、と思いました。
でも、おばあちゃんが一緒なら怖くないと、パパもママも言うので、行くことにしました。
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