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岡山県のある海に面した所と言っても山が見える辺りに生まれ、
家族構成は、父と母と姉、あたしの四人家族だった。
とてもじゃなく、裕福な家庭でもなくて。
平屋建ての一階建て(借家)に住んでた。
その当時、父は職を転々とする会社員。
母は、家でミシンを縫ってる内職とかしていた。
小学校のある年齢までは、犬を2匹飼ってた。
小学一年生で、お年玉を貯めてペットショップで一目惚れした犬を飼った記憶がある。
小学生のあたしにとっては、友達が裕福の家庭(今でいう2階建ての豪華な一軒家で職業も安定してるご両親)で育ち、おもちゃや自転車、洋服もそれなりに立派な物を買ってもらって、羨ましかった。
その当時は、あの子達が輝いて見えて羨ましかった記憶がある。
友達のお母さんが優しくて、愛されてるなと小学生なりに、そう感じてた。
何故あたしは、こんなに貧相な家に生まれてしまったのだろうかとも考えた気がする。
家はオンボロで、トイレはポットン便所(今は水洗だけど、あの頃の家は水で流すのではなく、下水車が家に来る)
で、その車が来る度に何とも言えない臭いが外を漂ってた。
父方の祖母の家や友達の家は、水洗トイレだったのに。
何故、あたしの家だけが猛烈に臭いトイレなのかと不思議で恥ずかしさでいっぱいだった。
部屋も、全て畳みで玄関からすぐの廊下と台所と風呂場とトイレの通路以外フローリングしかなくて、部屋を跨ぐのは畳みしかない。
粗末な家だと、友達すらも恥ずかしくて呼ぶのが苦痛で仕方なかった記憶がある。
畳みの部屋に布団を敷いて、家族四人で川の字で寝ていた。
今想えば、そんな家族はいないかもしれない。
あの頃は、お金さえあれば何でも買うことが出来ると想ってた気がする。
子供は、子供なりに親さえ選べれば全て叶うのだと信じてた。
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