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あたしは、高校の時に夢を持った。
それは、看護師である。
人の命を助けるお手伝いがしたかったから。
本音を言うと、
母が死んだ原因を探りたかったからである。
看護学校を受験したが、見事に不合格。
一般事務(病院関係)には合格したが、通うつもりはなく、就職した。
進学も考えたが、家の経済事情を考えたら、進学するより車の運転免許を取得した方が、将来何かと役に立つのではという理由だった。
浪人して受験をしようとも考えたが、お金が必要であるとその当時想い、就職した。
一般事務に就職するも、
ストレスが溜まり、あんなに毛嫌いしていた煙草にも手を出した。
そして、3カ月で退職。
プー太郎生活にも1カ月したが、遊ぶお金もなく、バイトをすることにした。
その頃、台風が2度も来て、
家は床上浸水。
知らせてくれたのは、飼っている犬だった。
犬は賢く、予知をしているのか吠え方がいつもと違っており、様子がおかしいと外に出ると、水がだんだんとかさを増して押し寄せている。
家族をすぐさま起こし、安全な所へ避難した。
猫も飼っていたが、ペット用のかごに中々入ろうとしなかった。
パニックに陥りそうだった。
海や川からの氾濫のため、水かさが徐々に押し寄せてくる。
トイレも行けず、家では畳が浮き、机などの家具も浮くような状態。
災害にあったのは初めてだったので、まさかこんなことになるとは想いもしなかった。
人生とは、何が起こるか分からない。
例え、予言があるとしても。
想像すらも、越えてしまう。
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