2人が本棚に入れています
本棚に追加
虚しく響いたそれは、私の胸を貫いた。
『がはッ…!?』
口から血を吐き、力無くその場に倒れる。
目の前の凶悪犯は狂った笑顔を作っている。
あぁ…挑む相手間違えたな。
そんな悠長な事を考えてる自分を嘲笑い、瞼を閉じようとした。
せめて、大好きだった拾弐郎の声が聞きたかったな。
どうしようも無くバカで、変態で、アホな奴だけど…時折、男っぽくて、困った時はいつだって支えてくれたアイツが大好きだった。
だから、田村麻呂君の告白も断った。
でも死ぬ前にアイツと付き合えて良かった。
アイ…ツの……か…彼女に…なれて…良かっ…。
ドゴォォォォォオオオオオオオン。
最初のコメントを投稿しよう!