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二年と六ヶ月前・・・
「もしもし!大輝さん?
私、自殺サイトで何度か話した白石美鳥(ミトリ)です。
私は今からマンションの浴槽でリスカします。どうせなら一緒にやりませんか?」
何かに決心を付けたかのように電話の向こうの美鳥は言った。
「・・・いいですね。じゃぁ俺も今からここでしますよ」
大輝は美鳥に言った。
くだらない・・・
ひとりで死ぬのが怖いから誰かを巻き込みたいだけ。
一家で心中するのも同じ。
人間は弱いから・・・
「それでは、準備できました?」
自分の用意がてきたのか、美鳥が相変わらずの高い声で言った。
「はい。では、せーの。で・・・」
もちろん大輝の手には自分をケータイの一つだけ。
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