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いつものことだった。
俺がヤキモチを妬いて、その度々に出た別れ話。
君は嫌だって、別れたくないって、いつものようにそう言うはずだった。
「ごめん…あたしもうアカンみたい。今までありがとう。幸せやったよ…。」
涙声の君。
そう言って電話は切れた。
付き合った頃と同じ寒空のもと、冷たい空気が肌をさした。
1年記念日を迎える前に、20歳の頃の幼くも何よりも幸せだった恋が終わりを告げた。
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