プロローグ

16/22

14832人が本棚に入れています
本棚に追加
/403ページ
「ベファーナの学園に行け。あそこには国中から魔力を持つ人間が集まり、日々鍛練に励んでいる」 ベファーナとは、この国、ヴァレンシア王国の王都で、実はこの村からは意外と近い。 そして俺の村、近いんだが、名産品も特産品もないから、知名度は低い。でも、王都から老後を過ごすために移住してくる人はそれなりにいるから、この村には異様なコネクションを持ってる奴もいる。 ………話が逸れたな。 「学園ね………めんどくさいな」 「行かないのか?」 「………行く」 俺の返事に村長は満足そうに頷いて帰った。 その後兄妹と色々話したんだが、俺は山の麓に放置されていて、なんと二日間眠っていたらしい。今ごろ驚かないけどさ。 で、兄妹から外出を禁じられた俺は、こっそり家を抜け出して、リリィと出会った場所へと来ていた。 勿論、迷わない様に目印付けたさ。
/403ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14832人が本棚に入れています
本棚に追加