始まり

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フェルムの獲物は槍らしいな、構えも様になっている。 俺も背中のホルダーから二振りの大剣を外し、片手で一振りずつ構える。 「ば、馬鹿みてぇな筋力してんな………」 引きつった笑いを見せるフェルムだが、クラスメイト達も同じ様な顔をしている。 大丈夫、俺も初めはそんな感じだったから。いずれ慣れるさ。 「………両者準備は良いな?」 「おう!!」 「一応」 「よろしい。では………始め!!」 「先手必勝!!」 先生が宣言した瞬間、フェルムは一気に踏み込んでくる。 龍人の目でも一瞬見失いそうになるほど速い!! 「くそっ!!」 なんとか初撃は弾いたが、流れは持っていかれた。 流れる様な槍捌きで、次々と急所を狙ってくる。 動体視力と身体能力で着いていっているが、少し距離が取りたい!! 「ッ、《ダークボール》!!」 「無詠唱かよ!?」
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