誇り

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その頃、結月は千春に呼ばれ事務所に来ていた。 会議室で結月と千春は向き合って話をしている。 「わざわざ来てもらっちゃって 悪かったわね。コーヒーでい?」 「ぁ…あまり長居できねーからいいよ。」 結月がそう言うと千春は結月へと向き直す。 「時間もない様だし早速だけど… こないだのCMの話! 引き受けてもらえない?」 結月はクスリと笑う。 「やっぱその話か。」 「え?」 「事務所に呼び出すって事は仕事の話だろ。 察しは付いてましたよ。 何年付き合ってると思ってんだよ。」 そう言って結月は笑う。 すると千春は一瞬首を傾げた後クスッと笑う。 「じゃぁ解ってて来てくれたの? 時間もないくらい忙しいのに?」 千春がそう言って笑うと結月は少し顔を歪める。 すると千春は余計に笑顔になる。 「何年付き合ってんのよ? 私だって解るわよ。 あんたの行動パターン。 で…引き受けてくれるのね?」 結月は少し悔しそうだが頷く。 「あぁ。やるよ。sunsetの二人と 仕事がまた出来るなら是非ね。 千春にも世話掛けたしな。」 結月がそう言うと千春は嬉しそうに立ち上がる。 「よーし!忙しくなるわよー! 早速オーケー出してくる!」 千春はそう言って会議室を飛び出して行く。 結月は笑う。
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