誇り

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そして…三日後。 私のお腹の調子もすっかり良くなりユヅとsunsetのCM制作が一歩スタートした。 このCMは世界中で人気を誇る有名ブランド、reve(レーヴ)の創立30周年を記念して日本のブランド…rouge(ルージュ)とのコラボレーションが実現した商品のCMなだけあり千春さんは気合い入りまくりだ。 ポラリスの事務所で生き生きと千春は声を張り上げている。 「スポンサーレーヴとルージュの依頼を まとめると…スタイリッシュかつ… そこに哀愁感も漂わせた物語溢れる CMにしたいとのこと。 で、このコンセプトに楽曲はYOUが ぴったりだと思うんだけど、どうかしら?」 千春がそう熱く言葉を発した後テーブルに両手を付きながら皆を見る。 穂はにこにこ嬉しそうだ。 響も満足そうな視線で千春を見つめている。 リコも感動してるように目を輝かせている。 結月も柔らかい表情をしている。 「千春さん!僕ちん賛成! 文句なしだよ。ね?響ちゃん!」 「満場一致…だな。」 響がそう呟くとリコも笑って両手を広げる。 「わぁい!すご~い! 私YOU大好き!」 「よし、じゃぁ楽曲は自信を持って 予定通りYOUを再度推すわ!」 凄い…本当にsunsetの曲が…しかもYOUが宇佐美結月と共にあのレーヴのCMに流れるなんて…。 早く見たいなぁ。 久しぶりにユヅもテレビに流れる日が来るのか。 久々の芸能活動にユヅも緊張してる感じだけど良い顔してる。 リコはそんな事を思いながら斜め前に居る結月を見ていた。 すると結月は視線を感じリコを見る。 「…?」 「……!!」 リコはハッとする。 千春とsunsetの二人は何やら少し前に出て話をしている。 ちょっとだけ見惚れてたなんて気付かれてたまるか! リコはそんな事を思いながら下を俯いた。 するとリコの頭にコツっと何かが飛んで当たった。 リコは首を傾げ飛んで来た方へ目をやった。 リコは結月と目が合う。 「な、に?」 リコは小声で聞くと結月はリコを見つめバーカと口を動かした。 それをリコは読んだ。 「?バ…?ーカ…!バカ?!」 リコはムッとする。 結月は笑い前へと向き直す。
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