希望

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そして瞬く間にCM制作は進んで行き遂に撮影がスタートした。 「リコちゃーん、下に お客さんが来てるってよ。」 スタジオに入るなり千春がそう忙しそうに足早に通り過ぎて行く。 「お客?私に?誰だろ…?」 「あ…」 千春は振り返りリコに言う。 「1時には戻ってねん。 そのまま休憩入っていいから。 じゃーね!」 千春はそう言って笑いまた歩き出す。 「はい、お疲れ様です。」 リコはそう言って頭を下げてからスタジオを出て行く。 お客…お客…誰かな? リコはエレベーターを降り一階のロビーまでやって来る。 ソファーの辺りまで来てリコはキョロキョロし出す。 すると深々と帽子を被りサングラスもしているスタイルの良い女がリコの背後から肩を叩き呼ぶ。 リコはハッとして振り返りる。 「久しぶり。リコさん。」 リコは首を傾げる。 すると女はサングラスを外してリコを見て舌を出し可愛く笑った。 リコは驚き叫ぶ。 「あ、あ淳美さん?!」 「こら、しーっ!」 淳美は思わずリコの口を塞ぐ。 リコはハッとして黙る。
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