希望

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翌朝 カーテンから朝の光が優しく差し込んでいる。 辺りは静かで穏やかな時に包まれて居る。 リコと結月は寄り添いながらベッドで眠っている。 ドン、ドン… 微かに聞こえてくるドアをノックする音…。 リコと結月は互いに少し目を覚まし出す。 ん? なに? リコは目を開ける。 結月はまだ目を開けずにいる。 「ユヅ…?」 リコがそう言うと結月も目を開ける。 「ん?」 次第にドアをノックする音がはっきりとして二人に聞こえてくる。 「誰だろ?」 「結月様、リコ様!」 小さく聞こえて来たのは真木の声だ。 リコと結月は首を傾げながらベッドから降りバスローブ姿のままドアへと行く。 結月がドアを開けると血相を変えた真木が立ち尽くしていた。 「結月様、社長が!御義母様が!!」 「…………!?」 御祖母様…? リコと結月は立ち尽くす。 ひばりが泊まった部屋ではベッドで眠っているひばりの側で小百合は泣きながら、ひばりの手を握っている。 「お母様…」 小百合は泣いている。 リコと結月は真木に続きホテルの廊下を走る。 御祖母様! 御祖母様! リコは今にも泣きそうだ。
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