聖夜の誓い

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そして…葬儀から5日目の夜…。 結月は疲れた顔をしリコが待つ自宅へ帰って来た。 リコは玄関へと駆けて来て結月を出迎えた。 「お帰りユヅ…。」 「ただいま…。」 「なんか、顔色悪いよ?大丈夫?」 リコがそう言って結月へと駆け寄る。 「そうか?寝不足続いたからかな。」 結月がそう言うとリコは結月の額に触れる。 「熱い!ユヅ!」 リコがそう言って結月を見上げると結月は首を傾げて呑気な顔をする。 「そっか?道理でポカポカしてたわけだ。」 「何、呑気な事言ってるの! ほら、寝なきゃ! 寝て体、休ませてあげなきゃ!」 リコはそう言って結月の手を引く。 「平気だよ。熱くらい…。 じっとして寝てる暇なんかねーよ。」 「それでもダメ!今は寝なきゃ。」 リコは結月を寝室まで連れて来る。 パジャマに着替えた結月は小言を言いながらもベッドに横たわった。 「ユヅ…御祖母様の葬儀から 会社の事や写真集の編集やら CM撮影やらで、働き過ぎだったし 疲れが出たんだよ。 今はゆっくり休んで? 私に出来る事あれば手伝うから。ね?」 リコがそう必死に言うと結月は優しく微笑みリコの頭の上にポンと手を置いた。 「……?」 「ありがとな。すげ~心強いよ。 おまえが居て。」 「ユヅ…」 結月はリコの髪をくしゃくしゃっと撫でる。 「解ったよ。少し休む。 だから安心しろ。な?」 結月がそう言うとリコはホッとした顔をする。
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