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そして二日後…CM撮影も無事に終わり会社の方も落ち着いて来た。
会社は真木が新社長として跡を継ぐ事になった。
寝る間を惜しんで頑張ったユヅに残された仕事はやっと写真集作りだけとなった。
今日は私も写真集作りを手伝って居る。
リコが掃除したスタジオでリコと結月は写真集にする写真を選んでいる。
「ユヅこれは?」
「あ、いいな。よし、これも載せるか。」
「うん。」
リコは笑う。
真剣な眼差しで写真を見つめる結月をリコはふと見つめる。
ユヅ生き生きしてる。
結月は作業をしながら口を開く。
「なんだ?イイ男過ぎて見惚れてんのか?」
「は!な、べつに見てないよ。」
リコはそう言って焦り出し視線を結月から離す。
結月はそんなリコを見つめクスッと笑う。
「よし、どんどんやっちまおう。」
「うん!」
二人は、あーでもないこーでもないと言いながら夜遅くまで作業を続けた。
「もしもし…神崎さん?」
結月はスタジオの窓の側に立ち神崎に電話を掛けている。
ソファーではリコが眠っている。
「結月、茜が色々すまなかったな。」
「いえ…俺の責任です全て。」
「いーや茜のやつな、こっちに戻ってすぐに
反省して全て話してくれたんだ。
本当にすまなかったな。
俺もおまえを苦しめていた。」
「そんな…やめてください。」
「おまえらしいな。」
神崎の笑う声がし結月は首を傾げる。
「ホントおまえは見た目の
クールさと違って腹ん中は
あったけーんだよな。
昔より、よりあったかいやつになった。
それも…奥さん…ぃや…
リコちゃんの影響なのかな?」
「…そ…そうかもしれません。」
「お、認めた。」
神崎は笑う。
「ちょ、や…やめてくださいよーもう…」
結月は照れ臭そうに笑う。
神崎も笑っている。
リコはソファーでスヤスヤと眠っている。
結月が笑いながら神崎と話していると突然リコのお腹が鳴る。
結月は一瞬止まりリコを見る。
「ラーメン大盛り無料だって…」
リコはそう寝言を言う。
結月は驚くもすぐに吹き出し笑いを堪え神崎との会話に戻る。
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