守りたいもの

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赤ちゃんを産んで育てるということは… きっと言葉では言い尽くせないほど 簡単な事じゃなくて…奇跡な事で… 私はこの奇跡を守ると…ナツさんの この問いかけのおかげで改めて心に誓えた。 こんな風に厳しくて…だけどなんだか あたたかいナツさんに支えられて 赤ちゃんを産めるのは、まだまだガキな 私にはとても心強くて…そして何より ユヅをこの世に取り上げた人に この子も取り上げてもらえると思うと なんだか嬉しかった。 リコと結月は助産院を後にするとみんなが待つReveaseにやって来た。 「悪いな、みんな待たせて…」 結月がそう言うと悠や翼や龍之介は駆け寄った。 「いいって、いつもの事じゃん。」 翼がそう言うと龍之介が続く。 「思い立ったら即行動な結月だからな。」 みんなは笑う。 「で、どうだったの?」 悠がそう聞くとリコと結月は笑みを浮かべる。 「あぁ。俺が生まれた助産院で 産む事にした。な?」 「うん。」 リコは頷く。 「よし、ちょっと呑むのは 早い時間だけど…? 祝杯パーティーと行きますか?!」 龍之介がそう言うとみんなは声を揃えて賛同する。
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