新年…そして入籍?!

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元旦早々、私達は区役所を訪れた。 「俺は1って数字が一番好きなんだ。 だから、ここまで待ったんだ。 後少し待って元旦に籍を入れるぞ!な?」 千春さんとbarに居た日、ユヅはそう言った。 1が好きとかユヅらしいな。 区役所で婚姻届を見つめながらリコはクスッと笑っている。 「なに笑ってんだ? そうか! ついに俺様と正式に結婚できるから その喜びを噛み締めてんだな?」 「いや、そうじゃなくて…」 「なに?」 結月はリコをギロッと睨む。 「いや、それもあるけどさ… 元旦早々こんなとこに居るからさ…」 「他にも居るだろ。めでたい日に めでたい記念日を作る。 そう考えてるやつ他にも居るんだよ。」 「まぁ……。なんか1が好きとか ユヅらしいなって。 何でも1番じゃないと気が済まない 負けず嫌いだったんだなって。」 「あぁ。子供の頃から何でも 1番になって来た。 成績、運動、全部だ。」 マジか… リコは関心している。 「で?そういうおまえは 数字なにが1番好きなんだよ?」 「私?私はね…7!ラッキーセブン! なんか運がつく気がして。 誕生月でもあるし。」 「わ…おまえらしいな…」 結月は苦笑いする。 「どういう意味よ!」 「いや、全てを運任せに 生きて来たんだなぁと…」 「…………」 違う…とは言えない自分が居た……。 リコは苦笑いしている。 結月は意地悪気に笑いリコの手を引いた。 「ほら、行くぞ。」 「あ、うん。」 二人は手を繋ぎながら婚姻届を提出した。 今日から私は宇佐美リコ。 あんな紙切れ一枚ってよく言うが…何だか昨日と景色が違って見えるのは気のせいだろうか。 リコと結月は役所を出て青く澄んだ空を見上げた。 「ついにやっと…おまえは俺のだ。」 リコは結月を見る。 「一生愛してやる。んで一生弄りまくってやる。 覚悟しろよ。よし御祖母様んとこ行くぞ~!」 結月はそう言って照れながらリコの頭をポンと撫で歩き出した。 リコは立ち止まったままリコも溢れてしまう笑みをおさえながら照れているのを隠す様に結月を追いかける。
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