新年…そして入籍?!

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リコと響は二人ぽつーんと佇む。 「勝手なやつ…」 響がそう言うとリコは響を振り返り見上げる。 「ジョーダン。 あれ、わざとだろ。」 「え?」 「あの人…俺達に気ー使ってくれたんだよ。 あんたと話せるように。」 「え、そう…なの?」 響はリコをじーっと見る。 「鈍感!」 響はそう言ってリコを睨む。 リコは苦笑いする。 穂は必死に駐車場で鍵を捜す結月の姿を見て笑う。 「結月さん、お芝居もう大丈夫ですよ。」 「え?」 結月は穂へ振り返る。 「嘘…ですよね、鍵なくしたの。」 結月は黙る。 「きっと響ちゃんが納得してない 感じだったから話ができるように 一芝居うったんですよね? やる事かっこよすぎですよ。」 結月は笑う。 「意外と鋭いなおまえ…」 「意外じゃないです。俺…結構 そういうの気付いちゃうんですよ。」 「そうか。」 二人は笑う。 その頃… リコはお寺の園庭にあるベンチに座っている。 響は何やら缶をリコに渡す。 「はい。」 「あ、ありがとう。」 それはコンポタージュだった。 リコはクスッと笑う。 私が好きって言ってたの覚えてたんだ。 リコはそんな事を思いながら缶を握りしめる。 あったかい… すると響は背中合わせに反対側から腰を掛けた。 「響くん…お、怒ってる?そりゃ怒るよね? あんな意気込んでsunsetを守るなんて 言ってた私なのに途中で投げ出すなんてさ 怒って当然だよね。」 リコがそう言うと響は不機嫌な顔になる。 「あんたやっぱアホ。」 「へ?」 「俺が怒ってんのは、その… つか怒ってねーし。べつに。」 「え…だって電話出てくれなかったじゃん。」 響はリコを見る。 しかし、すぐまたそらす。 響くん? 「あぁーめんどくせぇ、自分が!」 響はそう言ってイライラしだす。 リコは首を傾げている。
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