新年…そして入籍?!

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そして…響と穂はリコと結月と別れ寺の外を歩いている。 「リコさんと、ちゃんと話できたの?」 「話って大した事じゃねーよ。」 「またまたぁ…響ちゃんは ホント素直じゃないんだから。 話、したんでしょ?」 「うるせーな。したよ話!とりあえず 怒ってねーって伝えたよ。」 響はそう言ってすいすい歩き出す。 穂は笑って安心したように頷き響へと駆け寄る。 「響ちゃん、今夜も呑もうね!」 「は?」 「失恋パーティーしよ。」 「だ、誰が失恋したんだよ、 つーか穂おまえ酒呑めねーだろ。」 「呑むよ!今日くらい。」 「あのババアに見つかったら 怒られるぞ。未成年だからって。」 「響ちゃん…千春さんをババア 呼ばわりしてる方が怒られると思うよ。 やめなよ。」 「確かにな。」 二人は笑う。 その頃…千春は自宅のベッドの上でくしゃみをする。 寝起きなのか髪もボサボサで完全なオフ姿だ。 そして…リコと結月は、ひばりが眠る墓の前まで来て二人は目を閉じそれぞれ何かを唱えている。 御祖母様! 私達、入籍しました。 まだ喪が明けてないのにごめんなさい。 これから赤ちゃんが無事に元気に生まれますように見守ってください。 あ、あと…ユヅの仕事がうまく行くように… リコが目を開けると隣で結月はまだ目を閉じ何か唱えていた。 リコは自分もまた目を閉じ手と手を合わせる。 すると結月は笑ってリコを見る。 「よし、行くか?」 リコも目を開け結月を見る。 「なに、話したんだ?そんなに。」 「さぁね~秘密~!」 「ほぉ~秘密ねぇ…」 「そういうユヅは?」 「言えるかよ…」 「なんじゃそりゃ…」 結月は笑っている。 二人は、微笑みながら墓を見つめる。 「御祖母様!俺たち幸せになる。 だから安心して眠ってください。」 結月がそう言うとリコも笑って頷く。 そして…リコは青空を見上げる。 御祖母様…ありがとう… リコはそう、清々しい笑みを浮かべながら、ひばりに告げた。
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