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お義母様…なんだか楽しそう。
いつも会う度こんなにたくさんの赤ちゃんのものを買って来てくれる。
ただすでに我が家の一部屋分はお義母様が買って来てくれた服やおもちゃなどでいっぱいだ。
「男だったら、どうすんだよ?」
「それはそれで赤ちゃんのうちは
着せちゃえばいいじゃない。
あんたも着てたわよ?」
小百合がそう言うと結月は小百合を睨む。
リコは笑う。
「かわいかったんだから。
女の子に負けないくらい。」
「へぇ~。見てみたいなぁ。」
リコがそう言うと結月はリコを睨む。
「今度、写真があるから見せてあげるね。」
「やったぁ~。」
結月は慌てだす。
「おい!見せんなよ、そんなの…」
小百合は聞こえない振りをしている。
リコは笑って小百合と結月を見ている。
その頃…Reveaseでは翼と龍之介がカウンター席で話をしていた。
翼は仕事をしながら左手首に付いているブレスレットをわざと龍之介に見せるように変な動きをしている。
龍之介はやれやれとした顔で口を開く。
「おい、翼…なんなんだ?
そのジャラジャラしたやつは。」
「あれ?気付いちゃった?」
「いや、誰だって気付くだろ。
さっきから、わざとジャラジャラさせてりゃ。」
龍之介がそう言うと翼はニヤニヤし出し左手首のブレスレットを見せる。
「じゃーん!これは、ラブブレス!」
翼はそう言って照れながら笑っている。
「あぁ…彩笑ちゃんとのか?」
「うん。」
翼はニコニコ笑う。
「あれから僕ちん必死で手話覚えて
花屋に通って、やっとこ僕ちんの愛が
伝わり付き合えるようになったじゃない?
それで先週の日曜日…彩笑ちゃんとコレ
作りに行ったんだぁ!付き合った記念!!
リコちゃんが結月にあげたプレゼントと
同じ店で作ってもらったの。
世界で一つしかないんだから。」
「そりゃよかったな。ごちそうさん。」
龍之介は笑う。
「あ、そうえば…赤ん坊の性別
分かったのか?」
龍之介がそう聞くと翼は言う。
「あ、次の健診で分かるかもって
言ってたよ?そろそろじゃない?」
「結月の子だから、男じゃね?」
「あぁ、僕ちんもそんな気がしてる。
結月にそっくりな男の子!」
「だよな。」
二人は笑っている。
「女の子じゃ大変だよ。
結月、嫉妬深いし…色々さ。」
翼がそう言うと龍之介も頷く。
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