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翌日の昼間…リコは二日酔いな翼を玄関先で見送っている。 「リコちゃん…昨日は色々ごめんね。 おまけにこんな時間まで寝ちゃって。」 翼がそう言うとリコは笑う。 「気にしないでよ。ユヅにも 起こすなって言われてたからさ。」 「ありがとね。結月、朝早かったの?」 「ううん…今日はそこまで 早くなかったよ。」 「そっか。俺が朝寝坊なだけか。」 翼はそう言って苦笑いする。 リコも笑う。 翼はまた龍之介の事を思ってか笑顔を崩す。 そんな翼を見てリコも笑顔を崩す。 翼さん…やっぱり龍之介さんの事がショックだったのかな。 昨夜はもうあいつなんか絶好だーなんて言ってたけど…本心な訳ないよね。 リコがそんなことを考えていると玄関のチャイムが鳴る。 リコと翼はハッとし首を傾げる。 翼は玄関を開ける。 すると、そこに立っていたのは亜衣だった。 翼とリコは驚き亜衣を見つめる。 亜衣は気まづそうに頭を下げた。 「昨日はちゃんとお礼も言えず おまけにお兄ちゃんが酷い事 言ってすみませんでした。」 亜衣がそう言うとリコと翼は首を振る。 「まぁ君が悪い訳じゃないから。 わざわざそれを言いに?」 翼がそう言うと亜衣は何か言いたそうに立ち尽くす。 「あ、中入って?ね?」 リコがそう言うと亜衣は頷く。
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