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「自首?自首すんのは、 あんたの方でしょーが!」 リコはそう叫ぶ。 佳織は驚く。 「は…?!」 男は笑う。 「いい大人が女子高生や弱い者達を 騙して金儲けしてんじゃないよ! あんた達、大バカ野郎だよ!!」 リコはそう言って男を睨みつけた。 すると男は笑っていた顔を崩しリコを睨み出す。 リコは少し怖気付きながらも男を睨み返す。 「な、なにさ?は、腹立つなら… 真っ当に働けってんだ!」 リコはがそう言うと男はリコを睨みリコへと近寄って来る。 「うっせんだよ!」 男はそう低く尖った声で言うとリコは後ろへ下がる。 佳織はリコを庇おうとリコの前へと出る。 「ほら言わんこっちゃない!」 佳織はそう言ってリコの腕を持ちリコも佳織の腕を持ち二人は抱き合う形になる。 男は佳織の肩を乱暴に持ち突き飛ばす。 「どけ!ババア…」 佳織はリコから離れ塀にぶつかり倒れ込む。 「おばさん…!」 リコは佳織へ、叫ぶ。 そして…男をキッと睨む。 男もそんなリコを睨み右手を振りかざす。 リコはハッとし男に背を向けお腹を庇うように屈み込み目を閉じる。 佳織も両手で目を覆う。 あれ……? 痛くない…? リコは目を開け振り返る。 するとそこには振りかざした男の手首を掴み止めている悠の姿があった。 「ゆ、悠くん?!」 悠は男の手首を力を入れ握っている。 「イ…」 男は痛そうに顔を引きつらせている。 「遅くなってごめんね、リコ…」 悠はそう余裕な感じで言う。 リコは首を傾げ傾げしている。 「結月も今、こっちに向かってるから。」 悠はそう言うと男の腕を後ろに捻らせながら男を睨む。 「わ、わかったよ…は、はなせよ… た、たの…む!」 男はそう痛そうに顔を歪めながら悠に訴える。 悠はより力を入れ男は痛さで叫ぶ。 すると悠は男の腕を離した。 男は腕を押さえながら逃げるようにその場から去って行った。 リコは唖然とし立ち尽くしている。 佳織もホッとしたかの様に体の力を抜く。 悠はリコへと行く。 「大丈夫?リコ…」 「う、うん…私は大丈夫…。 って悠くん!! なんで此処に居るのー?!」 リコがそう言うと悠は笑う。
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