13/19
前へ
/387ページ
次へ
「昨日、結月から龍之介の事で連絡 もらって気になったから思い切って こっちに来てたんだよ。それで着いたから 結月に電話したら…なんかめちゃくちゃ テンパっててさ…よかったよ来てみて…」 悠はそう言って笑う。 「そ、そっかぁ…びっくりしたよ。」 リコはホッとした様に笑う。 「あ!けど…あいつ逃げちゃったね。」 リコは悔しそうにする。 「あ、うん…。けど…たぶん大丈夫だよ。」 悠がそう言うとリコは首を傾げる。 その頃… 腕を押さえながら逃げている男はサングラスをかけた結月と翼に出くわす。 翼は笑って手を振っている。 「おーい!待ってたよ~。」 男は結月と翼を恐る恐る見る。 「あ、結月…あいつリコちゃんの スマホ持ってるよ。さっきのやつ 持ってなかったから…。」 翼がそう結月に耳打ちすると結月は男を睨む。 男はハッとしリコのスマホをポケットから出し地面に置く。 「あ、こ、ここに置いとく…だ、だから…」 男がそう言うと結月は男へと近付き男の胸倉を掴む。 男はハッとする。 「おい…何もしねーでやるから 今すぐ自首しろ。」 「え…」 「そこの路地曲がったとこで パトカー待たせてある。 自首しろ。な?此処でしっかり 見ててやるから…。」 結月がそう言うと男は仕方なく二度頷く。 「あ、そうそう。もう一人の人はもう 捕まったよ。一足先に行ったからね。」 翼がそう言うと男は少し悔しそうにするがすぐに苦笑いする。 「行け。」 結月はそう言って男を離す。 男は少し咳込み歩き出す。 結月と翼も男の後を追う。 男は結月達を気にしながら路地を曲がりパトカーへと行く。 「ねぇ結月…正体ばれてないかな?」 「あ?」 「サングラスだけで大丈夫だった?」 「今更だよ。けど…あいつ あんなテンパってたんだ。 きっと解ってねーだろ。」 「それもそうだね。」 翼はそう言って笑う。 男はパトカーに乗り込み結月と翼はホッとした顔をする。 「よし、リコちゃんと悠のお迎え行こう。」 「あぁ…。」 「結月…ホントは自分がリコちゃん 助けに行きたかったんでしょ?」 翼がそう言うと結月は図星をつかれた顔をし顔をしかめる。 「ホント解りやすいな結月は…。」 翼はそう言って先に歩いて行く。 結月はあたふたした様な不機嫌な様な顔をしながら翼を追う。
/387ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7110人が本棚に入れています
本棚に追加