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「龍…」
結月がそう言うと龍之介は少し顔を上げ結月を見る。
すると結月は笑う。
「水くせ~っての。」
結月がそう言うと龍之介は泣きそうになる。
「散々、おまえに世話になって来た
そんな俺らだぞ?ここに居る誰一人として
おまえを放っておける奴なんていねーって。」
結月がそう言うと龍之介は泣きそうな声で言う。
「けど…結月、おまえは…
誰もが知るあの宇佐美結月…」
「龍…」
結月は龍之介の言葉を遮る。
「例えおまえが心配する様な事になって
宇佐美結月に傷が付く事になっても…
そんなの気にしねーよ。ダチの為に結果
付いた傷そんなの痛くも何ともねーんだよ。
それより何もしないで、おまえにだけ
傷が付く方が俺にとってはイテーんだよ。
てか、おまえがまず、そういう奴だろ。
一番、ダチ想いなおまえなら解るだろ?
俺らの気持ちが…。」
結月がそう言うと龍之介は涙を流す。
「って…俺、ちっと今カッコ付け過ぎたか?」
「やだ結月~カッコ付け過ぎ~ん!んもぉ!」
翼がそう言うと皆は笑い出す。
「結月…クサイよ。」
「あ、悠まで…なんだよ!」
龍之介も泣きながら笑い出す。
リコも泣きながら、そんな四人を笑って見つめている。
なんか…いいなぁ。
ホントこの四人の絆は深いんだろうなぁ…。
それからの四人は、いつもの様にすっかり仲の良いいつもの四人の空気になった。
病室で四人は雑談している。
「てかさ、あの夜の僕ちん
シリアスさ満点でめちゃくちゃ
カッコ良かったよね?」
翼がそう言い出すと結月達は首を傾げ翼を見る。
「ほら、僕ちんが結月んちで
龍に掴み掛かったあの夜だよ~!」
「俺も見たかったなぁ。ある意味…」
悠がそう言うと翼は悠に言う。
「悠にも見せたかった。
僕ちんの初シリアス!」
翼がそう言うと龍之介は噴き出す様に笑い出す。
「な、なんだよ?龍…」
皆は思い出し笑いをしている龍之介に注目している。
「悪い…。あの日さ…俺ぶっちゃけ
しんどかった。笑い堪えるの。」
「へ?」
皆は龍之介を見る。
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