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「未だに謎なんだけど…翼に胸倉
掴まれた時、翼の唇に口紅が少し
付いてるのとまつ毛にはマスカラが
付いてるのが見えて俺…それに
気付いてからマジ笑いそうで…けど…
笑えないしあの瞬間、必死だったんだよ。」
龍之介がそう言うと結月とリコはハッとし思い出す。
悠だけは首を傾げている。
「え、ちゃ、ちゃんと落としたよ?
ねぇリコちゃん?」
翼はそう言ってリコを見る。
「え…あ…うん。落としたよね…」
リコは苦笑いする。
「いやいや、間近で見たら付いてたから!
てか、なんで口紅とマスカラ?が
付いてんだか謎だった。」
龍之介がそう言うと結月とリコは翼の女装姿を思い出し笑い出す。
「可愛かったな~女子高生な翼さん。」
「あぁ。意外とイケてたよな。」
リコと結月はそう言って笑って居る。
龍之介と悠は話が見えず半信半疑だ。
「女子高生?なんだそれ…」
龍之介がそう言うと結月は言う。
「いやさ、あのビルに忍び込む為に
翼のやつ女子高生に女装したんだよ。
千春がメイクしたらしい。
マジ意外とイケててさ。」
結月がそう言うと龍之介と悠は驚き笑い出す。
「へぇー見たかったな!俺も…」
悠がそう言うとリコは悠を見て言う。
「ホンットに可愛かったよ。
あー写真撮っておけば良かったね。」
「なるほど…それで口紅にマスカラか…」
龍之介は笑う。
翼は一人なんだか不満そうな顔をしている。
「なんだよ、みんな!俺はあの時
マジだったんだよ?なのに龍は
笑いを堪えてたとか…!なんかむかつく!」
「まぁまぁ…いいじゃん。」
結月はそう言って笑う。
「もーう!リコちゃんが、ちゃんと
メイク落とすの指導しないから!」
「え?私?」
「こいつ女の癖してあまり化粧
しねーから…そこまで気が
まわんなかったんだろ。」
結月はそう笑いながら言う。
リコはムッとする。
あの夜のことを思い出し結月は笑いが止まらなくなって居る。
龍之介も堪えていた分、お腹を抱えて笑って居る。
なんかいつの間にか、いつもの四人の空気になっている。
やっぱり四人はこうじゃないと。
リコはそんな事を思いながら笑って居る。
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