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その頃…リコは結月と小百合の言い合いを悠や翼や麻子達と笑って見ている。
ホント…仲の良い親子だ。
私もいつかあんな風に口喧嘩したりするのかなぁ…。
親になると改めて解った事がある。
親は子供が何より大事で可愛いという事…。
そこへ、千春が赤ん坊をリコに預けにやって来る。
リコは笑って赤ん坊を抱く。
お父ちゃんも、お義母様も…我が子を一度は手放したかもしれない…
だけど…親になって解った事がある。
いや、感じるって言うべきかな…。
例え一緒には居られなくても…心の奥底には
絶対、子を想う愛情はある!
それは絶対、消えないんだって…そう感じるんだ…。
だから今なら、お父ちゃんの気持ちが前よりずっとずっと解るよ。
理屈じゃない、心で感じるよ。
リコはそんな事を思いながら腕の中の我が子を見つめる。
そして…人差し指を赤ん坊の手に近付けると赤ん坊は、ギューッとリコの人差し指を握った。
リコは微笑む。
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