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そして…マー子とあっちゃんは旅館を継ぐ事になってしまい、厳しい御姑さんの修行を乗り越え…マー子は半年前から若女将としてデビューした。
颯太も春から幼稚園に通い出した。
それから、お父ちゃんとマー子んちの家族は相変わらず群馬で仲良くやっている。
お父ちゃんは中々会えないからと…良くテレビ電話をして来ては晴一朗の成長を見て楽しんでいる。それに時々おじさんが混ざって来ては画面を独占するもんだから、お父ちゃんと言い合いになったりする。
そんなこんなで、みんなこの三年も色んな事がそれぞれにあったけど…その度に支え合って乗り越えて来た。
リコは手帳を開き、退院祝いの日にReverseで撮ったみんなとの記念写真を懐かしそうに見つめ微笑む。
「リコ~~!」
「ママだろ?」
「マ~マ~はやく~!」
「あ、ごめんごめん!」
リコはそう言ってベンチから立ち上がる。
そして…茜色の夕日が並木道を照らす中、リコと結月は晴一朗を間に挟んで手を繋ぎ歩いて行く……。
「リコ…」
「ん~?」
「愛してる…」
「は?! な、なに急に!」
「いや、夕日が綺麗だったから
言ってみた…」
「なんだそれ…。パパは相変わらず
キザオでちゅね~~。」
「はぁ?!また言ったなー!
おい!なに、笑ってんだよ?
おいっ…!あ、晴一朗まで!」
ワンコインの契約婚から始まった私の”恋”は
最後は恋愛結婚として幕を閉じた…。
そして…これからは”愛”の物語が永遠に
続いて行くのです……。
-END-
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