「 LOVE 」

20/20
前へ
/387ページ
次へ
そして…マー子とあっちゃんは旅館を継ぐ事になってしまい、厳しい御姑さんの修行を乗り越え…マー子は半年前から若女将としてデビューした。 颯太も春から幼稚園に通い出した。 それから、お父ちゃんとマー子んちの家族は相変わらず群馬で仲良くやっている。 お父ちゃんは中々会えないからと…良くテレビ電話をして来ては晴一朗の成長を見て楽しんでいる。それに時々おじさんが混ざって来ては画面を独占するもんだから、お父ちゃんと言い合いになったりする。 そんなこんなで、みんなこの三年も色んな事がそれぞれにあったけど…その度に支え合って乗り越えて来た。 リコは手帳を開き、退院祝いの日にReverseで撮ったみんなとの記念写真を懐かしそうに見つめ微笑む。 「リコ~~!」 「ママだろ?」 「マ~マ~はやく~!」 「あ、ごめんごめん!」 リコはそう言ってベンチから立ち上がる。 そして…茜色の夕日が並木道を照らす中、リコと結月は晴一朗を間に挟んで手を繋ぎ歩いて行く……。 「リコ…」 「ん~?」 「愛してる…」 「は?! な、なに急に!」 「いや、夕日が綺麗だったから 言ってみた…」 「なんだそれ…。パパは相変わらず キザオでちゅね~~。」 「はぁ?!また言ったなー! おい!なに、笑ってんだよ? おいっ…!あ、晴一朗まで!」 ワンコインの契約婚から始まった私の”恋”は 最後は恋愛結婚として幕を閉じた…。 そして…これからは”愛”の物語が永遠に 続いて行くのです……。 -END-
/387ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7110人が本棚に入れています
本棚に追加