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「はは、こっちのテーブルには、黒い銃がおいてあるんだけど……これは一体?」
珍しく敬の笑顔がひきつっている。
「こ、光太!?光太は何をしようとしてたの?」
「い、いや、それはゴム弾の銃だよ!?ちょっと作り方聞いたから作ってみただけで弾なんて1つも入ってねえよ!」
慌てる光太は、そのゴム弾よう拳銃も、スクールバックに詰め込んだ。
しばらくの沈黙が聞こえる。
部屋の温度は、23℃程、季節が秋だけあり、セミの鳴き声も聞こえず、完全に静かな空間が生まれた。
「ところでさぁ、この箱の中ってなんだろうね?」
やっと沈黙が破られたと思ったら、泉実はとんでもない疑問を口にした。それはここにいる全員が気になってる事だろう。
「はは、確か気になるね」
「い、いや、ダメだぞ、絶対にダメだぞ。これは先生が俺を信じて預けた物だ。せっかく信じてくれたのにそんな事はダメだぞ」
「まだ何もやってないんだけど。でも光太は気にならないの?」
「そりゃ、気になるけどさ……」
「じゃあ、少しだけ、少しだけ見てみない?」
好奇心が命の科学者にとって、これの中身が気にならない訳が無い。好奇心の塊の光太はその言葉に押し負けた。
「じゃあ、開けるだけだ、この中に何が入っていても、触らない。わかったな?」
「はは、僕は勿論そのつもりだよ」
「わかってるよ。中身がわかれば、それ以上知りたい事は無いしね」
どうやらそれだけでは終わらない気がするが、そんな事はどうでも良かった。とにかく、中身が知りたかった。
光太は箱のガムテープを綺麗に剥がし、開ける準備をする。
「これで中身は、先生の少年時代の0点のテスト落ちは無いだろうな……」
そんな事を呟きながら、ゆっくりと箱を開く。
3人が中を除き込む。その中に入っていたものを見た3人は、首をかしげた。
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