ほのぼの牧場?

5/23
21人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「おぉ、日野くんか!!いやぁ~久しぶりだねぇ~!!!」 町長はいきなり日野の手をとり、握った。 「へ?」 勿論、日野は着いていけていない。何が何やらさっぱり……とでも言いたい顔だ。 「ん?もしかして、覚えてないかい?」 「?何がですか?」 突然の質問だが、よく意図が分からない。 「昔、君がはここで生活してたことだよ」 町長は、え?マジで覚えてないの?みたいな顔で言った。 「…………」 流石に固まる日野。 「まぁ覚えてないならしょうがないかな……」 何故か遠い目をして、日野を見ていた町長。 しかしここで── 「ちょっと、父さん?まだ話してんの?」 白いワンピースを着た女の子が、家の中から現れた。髪は青色のロングだが、暑いからなのか、一つに纏めている。 「おぉすまんすまん。歌留多、こちらは今日こっちに来た日野くんだ。挨拶しなさい」 町長がかなり無理矢理自己紹介を促した。 「ん?日野?……まぁいいや……私は汐留 歌留多、よろしくね」 あまり口数が多い方ではないようで、何か冷たい印象がする声だ。 「日野 松陰です。よろしくお願いします」 そして、日野二人は挨拶を終えると、牧場に戻ろうとしたが…… 「……腹減ったな……」 グルルルと、派手な音を鳴らすお腹。更には、何故かは知らないがその場に倒れこむ日野。 「駄目だ……腹減りすぎた……」 日野はその場で、倒れた。気絶してしまったようだ。 そこに…… 「……松陰くん?」 ……一つの影が現れた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!