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「え?松陰くん、こっちで暮らすの!?本当に!!!本当なの!!!」
「う、うん」
長い髪を振りながら、クルクルと回る澪華。ごちゃごちゃした部屋でこんな事をすれば当然……
「キャッ!!!」
転けるだろう。倒れた先には……
「グフッ……ゲホッゴホッ……」
日野がいた。因みに説明すると、パッと見たら澪華が日野を襲っている様に見える。大きな音もしたので、直ぐに人がくるだろう。
(……あれ?何か嫌な予感が……)
バンッ
日野の予感は的中したと言って良いだろう、入ってきたのは二人の男女だ。
目につくのは、赤、だろう。
男の方は黒髪短髪、赤い半袖シャツにジーパン。まだ春の今では少し肌寒いはずだ。しかし寒がっている様子はない。
女の方は赤く、長い髪をポニーテールにしている。こちらはごく一般的な服装である。
中々に似合っている二人である。
その二人は、日野と澪華を見るなり、目付きを鋭くし、日野に殴り掛かった。
「って!何でだぁぁぁぁ!!!!……グフッ……」
二人の拳をくらい、日野は再度、気を失ってしまったのだった。
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