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ギギ…ギィ──… 「餓鬼共!!何処に居やがる!!」 隠れていた蔵の扉の開く音と共に月明かりが差し込み男の怒鳴り声が聞こえた。 二人は同時に息を飲み、必死で気配を悟られないように消した。 「この蔵の中にいるのは確かだ。絶対に探し出せ!」 一人の男の命令と共に静かだった蔵の中は二人を探す男達の足音などで一瞬で騒がしくなった。 二人は見つからないように少しずつ少しずつ蔵の奥に移動していく。 カラン── 不意に響いた乾いた音。 奥に移動していた少女が落ちていた木の棒に躓いた音だった。 その音は蔵の中に響き、二人を探していた男達の耳にも届いた。 男達は怪しく笑い音が聞こえた方へ近づいていった。 そして── 「みーつけた」 目の前で月明かりを遮り怪しく笑う男が、刀を振り上げた。
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