異常

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「それより論点がずれています。今貴方達が先の事を知っても得にはなりません。で、彼はここに置いていただけるのですか?ここに“入隊”すべく条件は何でしょう。」 どこで息継ぎをしているのか心配になる喋り方だ。 それと何故、ここが何をする組織か知っているかのような口振りなのだろうか。 取り敢えず、この短時間で解った事は、この女の喋り方は癖であろうこと。そしてかなりのせっかちだと言うことだ。 「ん……。では、仮に彼を、金谷殿をここに置くとして、ナズナ殿はどうするのだ。貴方も行くところが無いのは同じではないか」 ここ、壬生浪士組は簡単に言うと京の治安維持の為に不逞浪士などを取り締まるという各目で活動している。だがまだ結成したばかりで隊士の数も少ない。 その為、腕に覚えのあるものなら身分問わず大歓迎といったところだ。 だが女となると話は別。 ここは女人禁制だ。 .
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