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「でも一応は打ったからな・・・」
「ホームランか!?」
「「「「それは無い」」」」
「ちぇー」
という訳でワンアウト。
「次のバッターは誰かしら?」
「僕が行こう」
友紀の問いに名乗りを挙げたのは光だ。いつものように髪を掻き上げてポーズを取ってるけど。
「お前打てんの?」
こいつナルシストの癖に根っからの運動音痴だし。
「ふっ・・・僕を舐めないでもらおうか」
だというのに何故か光は自信満々だし・・・
「どーするよ?」
俺は我らが部長、友紀に尋ねた。
「信じてくれ!必ずや打ってみせる!」
いつにも無く真剣な様子の光。お、これほんとに打つんじゃないか?
「・・・わかったわ。伊集院、行ってきなさい」
友紀も同じ事を考えたのか、光にゴーサインを出した。
それを受けて光は意気揚々とバッターボックスへと向かう。
「さぁ来い!」
一球目。
ブンッ
「ストラーイク!」
「まだまだ!」
二球目。
ブンッ
「ストライクツー!」
「勝負はこれからさ!」
三球目。
ブンッ
「ストライク!バッターアウト!」
敢え無く三振した光がバットを肩に担ぎながら戻ってきた。
「良い勝負だった・・・」
「「「「「死んでこい」」」」」
ツーアウト。
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