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「あ、はい?自分の事ですか?」
若者は怪訝な顔をしてサラリーマンに答える。
「はい、あなたですよ。
そうですか。お嬢さんでしたか。」
「いや、それはあなたが....。」
「いえいえ、わたしは違いますよ~。」
「いや、そうじゃなくて、解りますけどね。あの....。」
「そうですか、ばれちゃいましたかあ。
いやあ、解りますよね~。
そうなんですよ、わたしは超能力者なんですよ~。」
「いや、あの....そうは見えませんがね....。」
「いやあ、ばれちゃうもんですよね~、やっぱり。」
「人の話聞いてないし、このおっちゃん....。」
「いえ、いえ、おっちゃんじゃないですよ~。
そうですか~。
では早速、わたしの超能力道場に入信しちゃいましょうね~。」
「いや、入んないっつうの!
ってか、いきなり入信ってなんすか?
おっちゃん、妙なとこだけ聞こえてるし.....。」
「はっ!
よし、君はこれで心おきなく入信できますぞ。」
「いや、だから、入らないって!
ってか、はっ!って何?」
「うむ、君にはまだ心に迷いがあるようですな!
よし、これでもかな!
しぇあは~っ!!」
「はい?何ですかね、それ....。
もういいっすか、帰って....。
じゃあ、この辺で....。」
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