出会い

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森の一角で鎧を着た女が身の丈の二倍はある四足の魔獣と闘っていた 「早く……早く倒さないと」 彼女がちらっと見る先には同じ鎧を着た女性が木に背中を預けている 息は荒く、その鎧は斜めに深い傷があり、其処から血が流れ出て治療を求めている 「グオゥゥ」 魔獣はその隙を見逃さず、彼女に女性に傷を与えたその鋭い爪を振り下ろした 「……あっ」 彼女はとっさに剣を頭の上に上げ爪を防ごうとするが、たとえ間に合っても女の筋力と魔獣の爪では彼女が力負けするのが目に見えている ガンッ 案の定、剣では支えきれず膝は曲がり剣が今にも頭を裂かんとするように近づいていく 「お願いぃぃぃい」 女神への願いが通じたのか彼女の剣を頭ではなく左肩に刺さった
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