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頭にぽんと手を置かれると、ちょっと不思議な感じ。
そんな表情がまた顔に出ていたのか、男はすぐに手を離した。
「ごめんね。
触られるの嫌だった?」
おかしいな。
無表情だからわかりづらいってよく言われるのに。
男を見ると、彼は目を細めてまた笑っている。
「覚えてないですけど、俺あなたと会ったことあります?」
「んー、一応大昔に一度。
あ、じゃあ俺の名前知らないね。
俺、咲耶。君は真くん。」
言う前に言われた。
知られているのに知らない相手。
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