トバリ
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「…なんで?」 だってまだ、と言い掛けて時計を見ようとした真に朔耶は尋ねる。 「真くん、大丈夫?」 「なん、で?」 朔耶の唇が真の唇に重ねられて、ぐにゃりと視界がぼやけていく。 なんで? 疑問がぐるぐると頭の中を廻る。 どうして? 震える真を肩に乗せて、朔耶は時計を見つめる。 8時過ぎ。 「わかっちゃうんだよ。 俺は、知ってるから」
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