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その席の主の女の子は、面倒くさそうにゆっくりと席を立ち、
「元A、浦和柚希(うらわ ゆずき)です。」
そう、一言だけ言って席に座った。
その後、また流れ作業のように続けられる自己紹介。
俺はそれでも、ずっと右前のその子を見ていた。
もっと正確に言うと、目が離せなかった。
可愛いだとか綺麗だとか、そうゆう点では女の子に興味はないけど、彼女は、あれだ、
明仁に、そっくりだ。
全体的な雰囲気だけど。
こんな子も居るもんなんだなぁ、としみじみ感じながら、さすがに見すぎかと思ってまた机にうつ伏せた。
まぁ、ちょっと新しいクラスが好きになったかも。
今日の帰り明仁にも話してやろーっと。
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