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「ごめん、茶しかなかった。」
「あー、いいよ。さんきゅー。」
「ん、どーぞ。」
そう言ってお茶を受けとる。
結局お邪魔することになった明仁の部屋で。
まぁ、もう10年間見てきた部屋だし別に特別感はなく。
とはいえ、3年ほど前からは違う意味で緊張してる。
そりゃまぁ、俺も立派なオトコノコですから。
例えば、ほら。こう隣でお茶を飲んでる明仁の口元を見ちゃうのは、
…仕方ないよな?
いや、どうなんだろ?
「…どうかした?見すぎなんだけど。」
そう言われてハッとする。
「あ、や、何でもない。」
「何だよ。そんな俺、浦和さんに似てる?」
またもやなにか勘違いする明仁。
「…明仁が浦和さんに似てるんじゃなくて、」
浦和さんが明仁に似てるんだよ。
言いかけて止まる。
これはさすがに言えないよな…?
「何。」
「いや!そんなに、似てないかな!ってね!」
自分の誤魔化しの下手さに涙目。
明仁の視線も痛い。が、
「そーですか。」
と、すんなりと引いてくれた。
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