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俺たちの乗るゴンドラが後、半分を過ぎた所で突然ガタンと言う音と共に突然停まってしまった。
「何だこれ?」
何で停まったんだ?
故障か?
「な、なに?何で停まったの?」
さっきとは違い、日向がどんどん不安になっていくのがわかった。
「日向、大丈夫だから。落ち着いて」
日向を安心させるために、自分の膝の上に座らせ、優しく頭を撫でた。
そして、直ぐにアナウンスが流れ、何処かに異常があり、点検に30分程かかると言うもののだった。
30分・・・・完全に集合時間には間に合わないな。
「ゆうやぁ・・・・大丈夫だよね。落ちたりしないよね・・・・」
日向は目に涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「大丈夫だよ」
ハンカチで日向の涙を拭き、もう一度優しく頭を撫でた。
すると日向は、俺の胸に顔を埋めてしまった。
無事に降りるまではこうしてた方がいいよな。
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